葬儀代・お布施の平均・相場と内訳はいくら!払えない金額は香典で?
人が亡くなることは、予期できない事です。
家族や身内が亡くなって、悲しむ間も無く葬儀を執り行わなければなりません。
突然の葬式で、やはり気になるのは葬儀代!
「葬儀代っていくらかかるの?平均相場って?」「その内訳って、何にどれくらいかかるんだろう!」
「葬儀代がないけど、少しでも安く済ますにはどうすれば?」「やっぱり、家族葬の方がお得!?」
あなたが疑問に思う、葬儀代のあれこれを詳しくご説明していきますね!
家族葬と一般葬の葬儀代の相場や平均!葬儀代の内訳は?
近年、家族葬で葬儀を執り行うケースが増えました。
従来の一般葬と比べて家族葬の場合、葬儀代の平均・相場や内訳は違って来るものなのでしょうか?
葬儀代の相場や平均!一般葬と家族葬では費用が違うの?
日本消費者協会の調査(2017年時点)によると、葬儀代の平均は約196万円。
この金額は全国の葬儀代の平均なので、地域によって格差があります。
地域別の葬儀代の平均を見てみると、一番低額の北海道の154万円から、最高額の中部地方(愛知・静岡・岐阜・長野・山梨)の245万円まで。
一般の葬儀代の相場は、150万円〜250万円とかなり開きがあります。
2018年のエンディングデータバンクによる「家族葬の平均費用−月次推移」によると、家族葬の葬儀代の平均は約112万円。
こちらも全国平均なので、相場としては70万円前後〜140万円くらいでしょう。
一般葬と家族葬の実際の葬儀代を比較すると、家族葬の方が葬儀に参列する人数が少なくなるので、一般葬より費用が抑えられるのです。
一般葬・家族葬とも、地域によって風習などの違いから、葬儀代の平均額や相場差があります。
いくつかの葬儀社に見積もりを依頼することで、お住まいの地域の具体的な葬儀代の平均額や相場がわかるので、終活として事前に比較検討しておくのがオススメです!
葬儀代の内訳!何にいくらかかるの?
葬儀代の大まかな内訳は、
以上の3点に分かれます。
家族葬・一般葬とも、葬儀代の内訳は同様です。
項目別に見た、葬儀代の内訳の平均額は、以下の通りです。
葬儀代一式の具体的な内容は、
●葬儀の祭壇費用
●霊柩車や寝台車(故人を移動するための車)等の車輌代
●遺体の処置料(枕飾り・ドライアイスや保冷庫の使用料、納棺・湯灌料など)
●祭壇周り(遺影写真・白木位牌・後飾り祭壇など)
●返礼品や会葬礼状
●火葬に関するもの(火葬料・棺・骨壷)
以上の様なものが含まれます。
葬儀代一式については、ほとんどの葬儀社でセットになったプランを設定しています。
各葬儀社によって内容が様々なので、葬儀代の見積もりを取る場合は、一式の内訳の項目をさらに細かくチェックした方がよいでしょう。
ただし、葬儀代の内訳の平均に入っている祭壇は、通常の白木祭壇の場合がほとんど。
芸能人の葬式でよく見る様な、生花祭壇は上記の葬儀代以外の別料金が通常 発生します。
例えば、白木の葬儀祭壇の上に乗せる「生花スロープ」と言われるものは、安くて費用が20万円くらいから。
中央に遺影写真を飾る様な、生花のみのデザイン性のある葬儀の生花祭壇の場合、小ぶりな物でも費用は60万円くらい、高いものだと100万円以上もしてしまいます。
葬儀代の内訳には、生花の費用は含まれていないので この点は注意が必要です!
葬儀代の内訳のうち「飲食接待費」については、
●通夜振る舞い
●葬儀前や火葬時の昼食(場合によって)
●葬儀後の精進落とし
斎場に宿泊する場合は、朝食などの費用もかかって来ます。
ただし、首都圏では通夜に弔問しに来た方全員に、通夜振る舞いを用意する習慣があるため、地方に比べると飲食接待費が高くなり、葬儀代トータルもその分、相場の平均よりもアップすると考えておいた方が良いでしょう。
宗派によって住職に支払うお布施やお車代といった葬儀代の相場は違ってくるの?
宗派が違っても、葬儀代の内訳に含まれる、お布施やお車代の平均額に大差はありません。
葬儀代の内訳に入っている、寺院への費用(住職に支払うお布施やお車代)はあくまでも相場です!
葬儀代の内訳の寺院への費用は、主に、お布施(戒名料・読経料)とお車代から成り立ちます。
お車代に関しては、葬儀代の相場として、5千円 〜1万円くらいです。
ただし、これは葬儀場から1時間圏内の寺院の場合です。
遠方から住職がいらっしゃる場合、宿泊となれば、宗家で宿泊料も負担しなくてはなりません。
さらに、一番の問題は、葬儀代のお布施に含まれる戒名料!
戒名(浄土真宗では、法名)とは、仏様の弟子になった証として与えられた名前です。
分かりやすく言えば、この世での姓名を俗名と表しますが、亡くなってから極楽浄土で過ごすための新しい名前を戒名と言います。
戒名にはランクがあり、文字数が多く「殿」「院」「清」などの位が高い文字が入ると、葬儀代の戒名は高くなるのです。
戒名のランクは、日頃からの寺院への貢献度で決められます。
家の格式が高い家(旧家)であったり、普段から寺院への寄付をしている場合、位の高い戒名を寺院から授けられるのです。
戒名のランクが上がる程、必然的に、葬儀代の戒名料は高くなってしまいます。
最高ランクの戒名の場合、100万円以上することを覚悟しなくてはなりません!
ただし、今までの話は菩提寺(信徒として先祖代々お世話になっているお寺)がある場合のこと。
最近は寺院をネットで手配出来たり、寺院を仲介する業者もあるため、葬儀の時のみお願いした寺院に戒名をつけてもらうことも可能になりました。
最高ランクの戒名を頂いても、葬儀代の内訳にある、寺院費用の平均よりも安く済む場合もあります。
ここで、1点気を付けなければいけない事があります。
菩提寺があるのに、安いからと言って他の寺院に戒名を頂くのは絶対にNGです!
戒名と言うのは、本来菩提寺から頂くもの。
菩提寺の葬儀代の戒名料が高いからと言って、他の寺院から戒名をもらったことが菩提寺に知られてしまったらトラブルになります!
境内墓地の場合は納骨をさせてもらえないばかりか、戒名を新たにもらわなくてはいけないなど、葬儀代の戒名料を二重に払うことになる場合もあるのです。
菩提寺がある場合は、必ず、葬儀代の戒名などは菩提寺へ相談しましょう!
葬儀代が相場の平均程度なら払えない分は香典でまかなえる?
葬儀代の平均や相場はわかったけど、実際、お香典でどれだけ葬儀代の負担をまかなえるのでしょうか。
葬儀代の相場・平均くらいの場合の香典収入での負担!
葬儀時の香典の平均額は、1人あたり約7千円。
例えば、弔問・会葬者が100人の場合約70万円です。
葬儀代の相場の平均が約196万円なので、香典収入のみで葬式費用全てをまかなうのは難しいと言えます。
葬儀代の負担額を相場や平均よりも なるべく抑えて、香典での収入に少しでも近づけたいのであれば、料理や返礼品の金額を抑えたり、祭壇費用を抑えるなど工夫次第では負担を減らすことも可能です。
しかし、葬儀代を香典内に抑えたいと思っても、菩提寺がある場合、寺院への費用はなかなか自分で抑えられないもの。
葬儀代の負担を、相場・平均よりも出来るだけ少なくする為には、葬儀社に見積もりを詳しくとってもらって、一つずつ要・不要を検討することをオススメします。
家族葬って香典も含めて考えて本当に葬儀代の負担を抑えられるの?
率直なところ、家族葬は、葬儀代の負担を最終的にみて抑えることは出来ません!
家族葬でも一般葬でも、葬儀代の内訳にある、葬儀代一式や寺院への費用は変わりません。
唯一の違いと言えば、家族葬の場合、人数が減る分「飲食接待費」や「返礼品の費用」が抑えられることです。
家族葬と言うのは、遺族やごく身近な親族のみで執り行うことが多いでしょう。
当然、一般葬に比べて参列する人数は少なくなり、その分「香典」収入も大幅に少なくなります。
葬儀の香典収入が少ない=葬儀代に持ち出す金額の負担が増えるということです。
葬儀代の負担を抑えようとするなら、「家族葬」よりも、むしろ「一般葬」で行うことをお勧めします。
神式やその他の葬儀代の平均や相場っていくらかかるの?
ここまでは、仏式の葬儀代の平均や相場や、香典との収支などについてお話してきました。
それでは、仏式以外の葬儀代の相場や平均の負担額は、一体どれくらいなのでしょう?
神式の葬儀代の平均や相場と仏式との違い!
神式の葬儀代の平均や相場は、仏式とほとんど変わりません。
仏式の葬儀と違う点は、
●神式は通夜・葬儀を、通夜祭・葬場祭と呼ぶ
●神式の祭壇は、神葬祭専用のもので、祭壇に神饌物(神様にお供えする米・野菜・鯛など)が必要になる
●焼香ではなく、玉串を捧げる
●神主・宮司へのお礼は、お布施ではなく御祭祀料
●戒名はない
など、名称そのものが違ってくると言う点です。
気になる神式の御祭祀料の相場は、約30〜50万円なので、仏式の葬儀代の寺院費用の平均とあまり変わりません。
仏式の場合、戒名の位によって葬儀代の寺院費用が相場や平均よりも大幅に高くなる心配がありますが、神式の場合は戒名がないので心配は無用です。
直葬と密葬って何?葬儀代はいくらかかるの?
「直葬」とは、通夜・葬儀などの儀式を省き、火葬のみ行うことです。
直葬の形式は様々で、寺院に依頼せず身内のみで執り行う方が増えています。
直葬の葬儀代の相場は、寺院に依頼しない場合「約20〜30万円」
一般的な葬儀代の相場の平均が約196万円、家族葬が約112万円なので、比較すると直葬は格段に安く執り行うことが出来ます。
直葬を選ぶ方の理由として、
●金銭的に葬儀代にお金をかけられない
●故人に身寄りがないので、親戚が代わりに葬式をし、葬儀代を負担しなければいけない
●親族間の問題で、家族だけで火葬したい
など理由は様々です。
直葬の流れとして、
以上の様な行程があります。
直葬の葬儀代を抑える為に、「亡くなった場所から、火葬場に直接出棺できないの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
直葬を選択する時に、注意しなければいけないことが1つ。
死後24時間(医師の死亡診断から)が経過しないと、法律で火葬が認められません!
亡くなってから、一旦、自宅や葬儀場などの施設に安置する必要があるのです。
「密葬」とは、家族やごく一部の親族のみで執り行う葬儀のことです。
葬儀形態は家族葬に似ていますが大きく異なります。
密葬の場合、密葬式後に火葬を済ませた後、日を改めて通夜・葬儀を行います。
密葬を選択るす理由として、
●著名人や会社経営者など、葬儀に参列する人数が多いと見込まれる場合
●事故などの損傷が激しい場合、ご遺体を人の目に触れさせたくない
●身内が海外など遠方に住んでいて、すぐに葬儀に参列できない
など様々ですが、先に火葬することで、後日、親交のあった方とゆっくりお別れの時間をとる事が出来るのです。
一般的な密葬の場合、葬儀代の相場は 約150〜250万円。
著名人や会社経営者など、大規模なクラスの密葬となれば葬儀代は相場や平均の倍以上かかってきます。
密葬の場合は規模が大きくなればなるほど儀式にあてる日数が多くなる分、葬儀代の負担が、通常の葬式の相場や平均よりも増えることは避けられないのです。
このように、葬儀代がないからと言って何とか抑えようと思っても、なかなか上手くいかない部分もあるので、いつ何があっても良いように人生設計をしっかりとしておきましょう!