葬儀の時間帯や時間の目安【通夜・告別式や火葬にカトリック・神道】
葬儀を執り行う際に、気になるのが「葬儀にかかる時間の目安」と「執り行う時間帯」です。
「何時から始めるのか」「どのくらいの時間がかかるのか」など、参列してくださる方の都合や、親族の都合なども考えればきりがありません。
そこで、今回は「通夜・告別式の時間帯や、かかる時間と一日の流れ」「火葬場に向かう時間帯と火葬にかかる時間」を中心にご紹介します。
合わせて「神式・キリスト式の葬儀にかかる時間」なども、合わせてご紹介していくので参考にしてみてくださいね!
通夜・告別式の時間帯は?葬儀にかかる時間の目安って!?
ここでは、通夜・告別式の時間帯と、葬儀にかかる時間の目安を一日の流れと共にご紹介します。
さらに、葬儀後の火葬場に行く時間帯と、火葬にかかる時間の平均も合わせてご紹介しますので参考にしてみてください。
葬儀 1日目の通夜にかかる時間はどれくらい?初日の流れを解説!
葬儀1日目の「通夜」の流れを簡単にご紹介します。
通夜は、「納棺 → 通夜 → 通夜振る舞い」といった流れで執り行われ、その日の夜のうちに終わる「半通夜」が現代では一般的です。
本来、通夜は故人の家族や親族、故人に近しい人が集まり夜通しで故人を偲び、一般弔問は翌日の告別式からが本来の流れでした。
しかし、近年では、故人の会社関係や友人の集まりやすい18~20時の間(半通夜)で執り行うのが主流となっています。
それでは、ここからは詳しく通夜の流れを見ていきましょう。
一般的に、通夜の時間は、1時間がおおよその目安となります。
それ以上に時間がかかる場合は、規模の大きい葬儀になり、一般的な規模であれば2時間以内で終わるので心配はありません。
今回は、通夜の時間が17~20時の間で執り行われる「仏式の通夜」を想定してご紹介していきます。
●遺族集合(葬儀[通夜]の打ち合わせ時間)
~17:00
遺族は、開式1時間前に式場に到着しておきましょう。
喪服に着替え、「受付の説明」や「式の流れ」を葬儀社の方から受けるので、早めに到着する必要があります。
また、喪主は祭壇に飾られた「供花の札順」の確認も行わなければなりません。
この作業が思いの他、時間がかかるので、開式1時間前には必ず式場に到着するようにしましょう。
●納棺
~17:00 納棺
「ご自宅」もしくは「霊安室」に安置されている故人のご遺体を棺に納棺します。
ご遺体の服を着せ替えたり、身体を拭いて清めたりなどの作業もありますが、遅くとも開式の1時間前には納棺は終わっているので焦る必要はありません。
●通夜
17:00~19:00
半通夜は17時開場・17時半開式の場合が多く、遅くとも18時には開式します。
本来の夜を通して行う通夜ではなく、半通夜ですので一般的には夕方から数時間で終わるパターンが殆どです。
大体18時頃には、お呼びした僧侶の読経が始まり、19時には終わる予定で葬儀を設けるので、会社勤めの方も参加しやすくなっています。
●通夜振る舞い
19:00~20:00
読経・焼香が終わった後は、会葬者の方には別会場の会食上に向かっていただき、通夜振る舞いを食べていただきます。
通夜振る舞いは、「弔問に来ていただいたお礼」と「故人とのこれまでの思い出を語り合い故人を偲んでもらう」ためのものです。
他にも、「お清め」や「故人との最後の食事」を意味しています。
通夜振る舞いにかかる時間は、平均して30~40分ですが、葬儀の規模によっては1時間かかる場合もあるので、規模に応じた時間を想定してくださいね。
以上が、葬儀初日の通夜の一般的な、おおよその流れと時間の目安になります。
どういった規模で葬儀を行うかによって、所要時間も変わってくるので上記を平均として参考にしてみてくださいね。
葬儀 2日目の告別式の時間はどのくらい?二日目の流れ!
次に、葬儀2日目の「告別式」の流れを簡単にご紹介します。
告別式は、「葬儀 → 告別式 → 繰り上げ初七日法要 → 出棺」という流れで執り行われ、告別式後に「繰上げ初七日法要」が執り行われる場合が殆どです。
式中に行われる「繰り上げ初七日法要」を「式中初七日法要」と言い、告別式後にそのまま初七日法要を行います。
式中初七日法要以外にも、「戻り初七日法要」といって火葬・収骨が終わった後に、また式場に戻ってきて「初七日法要」を行うこともありますが、最近は「式中初七日法要」が主流です。
それでは、ここからは、詳しく告別式の流れを見ていきましょう。
一般的に、葬儀・告別式の時間は、1時間半がおおよその目安です。
一般的な規模であれば、1時間半以内で終わり、それ以上に時間がかかる場合は、かなり規模の大きい葬儀となります。
今回は、告別式の時間が、10~11時半の間で執り行われる「仏式の告別式」を想定してご紹介していきましょう!
●遺族集合(葬儀[告別式]の打ち合わせ時間)
9:00~10:00
遺族は開式の、1時間前には式場に集合します。
式場の開場は、開式1時間前の場合が多く、9時頃には故人と近しかった会葬者の方が弔問に訪れると思いますので、遺族は会葬者の方を出迎えましょう。
また、遺族は告別式の「式次第」の打ち合わせや、告別式を執り行ってくれる僧侶への挨拶などもあるので、開式1時間前には必ず到着・集合できるようにしてください。
●葬儀・告別式・繰上げ初七日法要(式中初七日法要の場合)
10:00~11:00
一般的に通夜・告別式を合わせて「葬儀」という認識ですが、実際には、2日目の告別式の前に行われる「僧侶の読経や焼香の宗教的儀礼」のことを「葬儀」といいます。
告別式は、宗教的儀礼を含まない故人との最後の別れを意味していますが、現在では、2日目の葬儀・告別式を合わせて「告別式」という認識が一般的でしょう。
2日目に行われる葬儀は、各宗派の形で葬儀を行います。
葬儀の内容としては、葬儀社の開式の挨拶から始まり、「導師(僧侶)入場 → 読経 → 弔事・弔電奉読 → 焼香」が一般的な流れです。
僧侶によっては、講和が長引き30分程時間が押す場合もあるので、葬儀の時間は多めに見ておくとよいでしょう。
葬儀が順調に進めば1時間程度で終わりますが、押した場合でも長くて1時間半程度になります。
葬儀後は告別式となりますが、最近の流れでは葬儀と告別式を一緒に執り行う場合が殆どで、僧侶が途中退席をして行う告別式は多くありません。
式場の時間や、式そのものの時間を短縮する為に「略式」で行われる場合が殆どです。
葬儀と告別式を合わせて執り行った後は、そのままの流れで、繰り上げ初七日法要を執り行います。
●出棺
11:00~11:30
葬儀・告別式・繰り上げ初七日法要が終われば出棺です。
献花を棺の中に入れ、故人の顔を見ての最後のお別れをした後に、遺族・親族の男性陣で棺を持ち上げ霊柩車へ運び、出棺と同時に合掌を行い故人の冥福を祈ります。
以上が、葬儀2日目の告別式の、おおよその流れと時間の目安です。
通夜と同様に、葬儀の規模がどれくらいなのかで、所要時間もかなり変わってくることになりますよ!
葬儀後の火葬場(焼き場)に行く時間帯って?火葬にかかる時間の平均はどのくらい?
出棺後は、霊柩車でご遺体を火葬場までお運びし、荼毘(だび)にふします。
荼毘(だび)とは、ご遺体を火葬し見送ることを意味し、故人との本当のお別れです。
ここからは、10:00~11:30の間で行われる告別式を参考に、火葬場に行く時間帯と火葬にかかる時間の平均、火葬後の収骨についてご紹介していきましょう。
●火葬
12:00~13:30
火葬場は、式場に併設されている場合と、式場から少し距離のある場合のどちらかの形式です。
大きい式場などでは、併設されている事が多く、出棺後はキャスターの付いた専用の運搬台で火葬炉まで棺を運びます。
火葬場が併設されていない場合は、式場から大体30分程度移動した場所にあることが殆どです。
火葬の時間帯は、午前中に出棺された後の12時頃が多く、火葬にかかる時間の平均は1~2時間程度でしょう。
遺族や会葬者は、火葬炉前に到着後、順番に焼香を行い荼毘にふされる棺を見送り、火葬が終わるまでは控え室などで待機します。
●収骨
13:30~14:00
火葬後は荼毘にふされた故人の遺骨を遺族・親族で拾い、骨壷の中に納めていきます。
収骨後、まだ繰り上げ初七日法要が終わっていない場合は、繰り上げ初七日法要を執り行い、その後に「精進落とし」を頂き、最後は僧侶の講話を聞いて告別式の式次第は終了です。
ちなみに、火葬場から帰ってきた後に頂く「精進落とし」は、元は精進料理から普通の食事に戻るための食事でした。
しかし、現代では、葬儀を労い故人の冥福を祈るための食事という意味合いをもっています。
以上が、火葬の時間帯と火葬にかかる平均の時間、火葬後の収骨までの流れになります。
一般的に火葬から収骨までは、2時間程度になりますので参考にしてみてください。
神道・カトリックの葬儀にかかる時間はどれくらい?
これまでは、仏式での通夜・告別式をご紹介しましたが、これよりは神式・キリスト教式の葬儀の流れと、各葬儀にかかる時間をご紹介していきます。
私達が、葬儀に参列する機会があったとき、仏式の場合が大半ですよね?
また、葬儀を執り行う際も、仏式以外の葬儀を執り行うことは珍しいと言えます。
ここからは、神式・キリスト教式の葬儀の流れと葬儀にかかる時間を、各宗教に分けて詳しく解説していきます。
神道の葬儀にかかる時間はどれくらい?神式の流れもご紹介!
神式の葬儀初日の、神葬祭(仏式でいうところの通夜)も、仏式の通夜と変わらず、おおよそ1時間~1時間半の間で執り行われます。
しかし、神式と仏式では葬儀の内容がかわりますので、以下で詳しく解説していきましょう。
●神道の葬儀初日 神葬祭(しんそうさい)
18:00~20:00
神式の神葬祭も、仏式の通夜と同じく、夕方18時頃が開式になります。
18時に神葬祭を執り行う神職の方々が入場し、
18~19時の間で、修祓(しゅうばつ)の儀・祭主一拝・遷霊(せんれい)の儀・献餞(けんせん)の儀・玉串奉奠(たまくしほうてん)・撤餞(てっせん)の儀・祭主一拝を順に行い、神職の方々が退場した後、神葬祭は閉式となります。
19~20時半の間で、通夜振る舞いを行い解散です。
神式の場合は、通夜振る舞いでも「食肉」を禁じていません。
仏式の通夜振る舞いでは、殺生を連想させる食事は許されませんが、神式は精進料理の概念がないので、通夜振る舞いの食事内容に肉・魚が許されます。
神葬祭の解説は以上です。
次に、葬儀2日目の葬場祭(そうじょうさい)・告別式の一日の流れと時間を見ていきましょう。
●神道の葬儀2日目 葬場祭(そうじょうさい)・告別式
10:00~11:30
葬場祭・告別式も、仏式と同様に10~11時の間で開式されます。
ここでは、10時開式の場合で見ていきましょう。
10時頃に、神職の方々が入場し、葬場祭が開式となります。
10~11時の間で、修祓(しゅうばつ)の儀・祭主一拝・献餞(けんせん)の儀・祭詞奏上(さいしそうじょう)・玉串奉奠(たまくしほうてん)・撤餞(てっせん)の儀・祭主一拝が行われ、神職の方々が退場されれば告別式へ移行します。
11時頃には、故人と最後のお別れをして、霊柩車に棺を乗せれば出棺です。
神式の葬場祭・告別式も、仏式とそれほど変わらない時間で行われ、1時間~1時間半程度が葬場祭・告別式の目安となります。
●神道の火葬・収骨・直会(なおらい)
11:30~15:00
11時半~13時の間で、火葬・収骨が行われ、収骨後に遺族は式場に戻り、十日祭(初七日法要)を執り行います。
十日祭が終われば、直会(なおらいは「精進落とし」のようなもの)を頂き、15時過ぎには解散し葬儀の式次第は終了です。
以上が、神式の神葬祭・葬場祭・告別式の流れと、おおよその時間の目安になります。
仏式とは、式の内容は大分違いますが、所要時間はさほど変わりませんね!
カトリックの葬儀の時間はどのくらい?教会で行うの?キリスト式の流れもご紹介!
ここからは、キリスト教式の葬儀の流れと時間を見ていきましょう。
●前夜式
18:00~20:00
基本的に、カトリック含む、キリスト教式の葬儀では、通夜を行いません。
ところが、日本でのキリスト教式の葬儀の場合は、仏式の葬儀の風習に合わせ、通夜に変わる前夜の祈りを行います。
キリスト教式の場合は、仏式や神式と違い、決められた作法やしきたりなどはありません。
前夜の祈りは、自宅や教会で行われ、神父と共に葬儀を執り行います。
通夜と同じく18時頃に開式し、神父が入場すると賛美歌・神父の言葉・通夜の祈りへと進行しますが、ここまでは、仏式とさほど変わりはありません。
しかし、キリスト教式の場合は、式の最後に献花を全員で行い、式が終われば参列者を招いてのお茶会を行います。
仏式の場合、通夜は1時間程で終わりです。
一方、キリスト教式の場合は、仏式よりも30分~1時間程長くなります。
その理由として、献花は一人一人丁寧に行うので、仏式よりも時間がかかってしまうのです。
次に、キリスト教式の葬儀・告別式を解説していきましょう。
●カトリック・キリスト教式の葬儀・告別式・出棺
10:00~12:00
キリスト教式も、葬儀・告別式は10時開式の場合が殆どです。
10時より、入堂聖歌が流れ神父が入場し、開式の辞・言葉の典礼・感謝の典礼を行い葬儀が終了します。
仏式の場合は、流れのまま告別式に移行しますが、キリスト教式では、葬儀の流れのままでの告別式を行いません。
葬儀が終われば「入堂聖歌・聖歌斉唱・弔事・弔電紹介・献花・遺族挨拶」の順で告別式を執り行い、告別式は終了します。
一般的な葬儀の時間は、1時間と言われていますが、キリスト教式の場合は、式中に献花を行わず「典礼」などが終わってから行うため1時間半~2時間が目安です。
●カトリック・キリスト教式の出棺
12:00~12:30
12:00~12:30の間で出棺が行われ、その後火葬場に移動し火葬され収骨をすれば葬儀・告別式の「式次第」は終了となります。
以上が、キリスト教式の通夜・葬儀・告別式の流れと、時間の目安となります。
今回は、「仏式・神式・キリスト教式」の葬儀の流れと時間の目安をご紹介しました。
葬儀の流れや時間の目安などは、一般常識と思われ、今更、人には聞きにくいものです。
今回は、一般的な葬儀の流れや、平均時間をご紹介しましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね!